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グローバル雇用…意外と知らないVISAのツボ

第5回  外国籍の方の中途採用編

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【高度専門職VISA保有者の中途採用】
 高度専門職VISAの維持のためには、VISAを取得した際の雇用法人との雇用関係の継続が条件となります。
 つまり、転職をしてVISAを取得した前職を退職してしまうと、たとえ転職後に同様の業務に従事する場合でもVISAを維持することが出来ません。
 この場合、転職先での雇用条件をもとに再度「高度専門職ポイント計算表」を使い、高度専門職VISAの申請要件に該当するか確認の上、高度専門職VISAへの在留資格変更許可申請を行い、許可後に転職先での勤務を開始することになります。
 もし高度専門職VISAの要件を満たさない場合、他の就労VISAに在留資格変更許可申請を行い、許可後に転職先での勤務を開始することになります。
 *高度専門職VISAについては、ご参考までに【グローバル雇用…意外と知らないVISAのツボ】第3回 海外からの出向者編 Vol.3も合わせてご覧下さい。

【教授VISA保有者の中途採用】
 例えば、日本国内の大学で研究員をしていた方を企業が研究職として中途採用する場合、VISAの種類に注意が必要です。
 大学の研究者で概ね月額18~20万円以上の報酬を受けている方は、基本的に教授VISAを保有しています。
 教授VISAというと、大学教授専用のVISAというイメージを持ちがちですが、大学の研究員であれば教授の職位になくとも取得が可能なVISAです。
 例えば、職位が講師の方や学生に対して授業を行わない研究員の方も対象となります。
 大学を退職して企業で研究関連業務に従事する場合、教授VISAで勤務することはできず、研究内容に応じて技術・人文知識・国際業務VISAまたは研究VISAへの在留資格変更許可申請を行い許可後に勤務を開始する必要があります。
 少し細かい点となりますが、研究所で研究業務にあたる場合や研究所以外の機関で基礎研究を行うなどは研究VISA、その他の場合は、技術・人文知識・国際業務VISAに変更することになります。この区別は詳細の業務内容等に応じて判断する必要があります。

【教育VISA保有者の中途採用】
 中学校や高等学校等大学より下の教育機関で教員をなさっている方が保有しているVISAです。
例えば、教育VISAをお持ちの方を通訳・翻訳業務担当者などとして中途採用する場合、技術・人文知識・国際業務VISAへの在留資格変更許可申請が必要となります。
 また、例えば転職先で同じく英語教育にあたる場合でも 、業務先が学校ではない場合には、技術・人文知識・国際業務VISAへの在留資格変更許可申請が必要となります。

【企業内転勤VISA保有者の中途採用】
 あまりケースとしては多くないかと思いますが、海外の親子会社・関連会社等から日本法人に出向している方を中途採用する場合にも注意が必要です。
 企業内転勤VISAでは、あくまで出向元外国法人と資本関係等のある日本法人における出向者として活動することが前提となります。
 そのため、現職を退職して他社に中途採用される際には、技術・人文知識・国際業務VISA等適切なVISAに在留資格変更許可申請を行うことが必要となります。

 ご紹介した例に該当しない場合で、現在お持ちのVISAでの中途採用・雇用開始に不安を感じる場合、入国管理局やVISA申請専門家に一度ご相談頂くことをおすすめします。
 相談をしても確信が持てない場合、「就労資格証明書交付申請」という手続きを利用することが可能です。
 手続きのための書類はVISA申請とほぼ同様のものが必要となりますが、現在お持ちのVISAで中途採用後の業務に従事することが出来るか否かを入国管理局が審査し、問題ない場合は就労資格証明書という証明書が入国管理局から発行されます。
 入国管理局にお墨付きをもらうようなイメージです。

 さて、ここまで中途採用時に保有しているVISAについての注意点を紹介しました。
 VISA自体に関することではないのですが、中途採用の際に外国籍内定者の方にアドバイスしてあげると有益なことが一点あります。
 それは、「所属機関等に関する届出」を提出することです。
 勤務先が変わった際に、入国管理局に提出することが外国籍の方に義務付けられています。
 VISAの種類によって「活動機関に関する届出」・「契約期間に関する届出」と名称は異なりますが、法務省ウェブサイトから様式をダウンロード・印刷し、前職及び転職先の情報を本人が記入し、在留カードのコピーと一緒に入国管理局に郵送すれば手続きは終わりです。
 会社ではなく本人が行う必要のある手続きであるため、実務をしているとかなりの割合でこの手続きを失念しているケースが多いです。
 簡単な届出ですが、この届出義務も法律上の義務ですので、違反すると次回のVISA更新の時などに不利益な要素となりかねませんので、是非アドバイス頂ければと思います。
 転職先で就労が可能なVISAを既にお持ちの場合や、在留資格変更許可申請を通じて適切な就労VISAを取得した後は次のVISA更新(在留期間更新許可申請)までは、雇用状況等に変動がなければ特段のVISA関連の手続きは不要です。

 最後に、転職後最初のVISA更新申請(在留期間更新許可申請)についてご案内します。
 ※前職で取得した就労VISAで転職先の業務を続けた場合を想定しています。

 前回同様法務省ウェブサイトで一般的な必要書類をご確認頂けます。
 ただし、前回もご案内したとおり、こちらはあくまで最低限必要な書類のリストとなり、転職に伴うVISA更新申請においては、幣所経験上他にも必要となる書類が多々あります。
 ですから、法務省掲載の必要書類に加えて、前職の退職を証明する書類、転職先法人に関する書類を合わせてご用意頂くことをクライアント様にお願いしております。
 前回ご案内のとおり、留学生の方の新卒採用の場合など初めて就労VISAを取得する際の申請では、学歴など採用内定者側要件、業務内容・報酬額などの労働条件及び雇用する法人の財務状況等を証明する各種書類を入国管理局に提出し審査を受けます。
 しかし、転職の場合、転職先の法人における労働条件及び転職先の法人に関する情報について入国管理局の審査を受けておらず、これらに関する書類の提出を求められる可能性が高いからです。
 更新申請の準備は少し早めに余裕を持って開始することをおすすめしています。

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