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グローバル雇用…意外と知らないVISAのツボ

第4回  外国人留学生新卒採用編

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外国籍内定者に関する要件

4. 最終(最高)学歴
 「海外からの出向者編」でご案内のとおり、技術・人文知識・国際業務VISA取得のためには、一定の学歴か職歴が必要となります。
 新卒採用の場合、職歴を有するケースは少ないと思うので、学歴要件に絞ってご案内します。
 国内外の大学院・大学・短期大学卒業(博士号、修士号、学士号、短期大学士号等保有)、または、日本国内の一定の専門学校卒業(専門士号保有)であることが必要です。
 実務上問題となるのは、特にヨーロッパの教育機関における学位です。
 学制が日本と異なる場合、日本でいうところの大学卒業と同等なのかについて事前に確認が必要になります。
 入国管理局側でも、卒業証明書の記載内容のみでは判断がつかず、追加書類提出となってしまうことがあります。
 学位要件を充たさないと、就労ビザが取得できず、そもそも雇用できませんので、採用段階から事前に本国の教育機関等に確認を取っておくことが望ましいと考えます。

5. 学歴と従事する業務との関連性
 学士以上の学位を保有している場合、業務内容は比較的広く認められています。
 一方、専門学校卒業の方の場合、基本的に学校で学んだ内容と業務内容の関連性が求められます。そのため、専門学校生を採用する場合、選考段階で学校での習得内容と業務の関連性に気を付ける必要があります。
 留学生側に求められる要件は概ねこの2点となります。
 但し、留学生の方の入社までの日本での生活に問題がないことは就労VISA(技術・人文知識・国際業務VISA)取得のために当然必要となります。
 例えば、法律で認められた時間を大幅に超すアルバイトをしていたり、成績が著しく不良だったり、その他法律違反をした場合、場合によっては、就労ビザへの変更許可が認められない可能性があります。
 余談ですが、日本語能力は就労ビザ取得の要件にはなっていません。
 例えば、社内の公用語が英語などの外国語であるという場合や、上司や取引先も外国人であるといった場合であれば、日本語が苦手でも業務遂行上支障ありません。
 もっとも実際には、弊所の経験上、外資系企業を除くと採用要件として日本語能力検定1級(N1)または2級(N2)を挙げている企業が多い印象を受けます。

 さて、ここまで就労ビザの要件面を中心にみてきましたが、次に就労ビザへの変更許可申請時期についてご案内します。
 原則として入社予定日の3ヶ月前に行うことをおすすめします。
 入国管理局でも、原則として入社予定日の3ヶ月前からビザ変更許可申請(在留資格変更許可申請)を受け付けます。
 4月や9月など多くの企業と同じ入社予定日の場合、入国管理局への申請件数が一時的に急増し、審査期間が長期化することがあります。
 ビザ申請上、日本国内の法人は規模の大きい順に、カテゴリー1からカテゴリー4の4つに区分されます。
カテゴリー1は国内上場企業、カテゴリー2は大手外資系企業・国内中堅企業、カテゴリー3は中小企業、カテゴリー4は新設法人などを指します。
 カテゴリー1・2は混雑時でも1ヶ月前後で審査が完了することが多いですが、カテゴリー3・4では2ヶ月以上審査に時間を要することもあります。
 そのため、特にカテゴリー3・4の法人で留学生新卒採用を行う際は、入社予定日の3ヶ月前には確実に申請ができるように、スケジュールを逆算して申請書類作成・収集を進める必要があります。
 VISA申請は、多分にケース・バイ・ケースの要素があり、以前に内定者が就労ビザの取得をしたことがある場合でも、今回の申請では異なる書類準備が必要となるケースもあります。
 私個人的には、VISA申請はまさに「急がば回れ」だと思っています。
 法務省入国管理局のウェブサイトをご覧いただくと、申請に必要な書類についての記載がありますが、これらは最低限必要な書類の一般的な案内となっています。
 入国管理局の審査は基本的に提出された書類のみに基づいて判断されます。
 そのため、例えば卒業証明書上の学位が曖昧な場合、採用後の業務内容が単純労働と誤解されかねないような場合などに、これらについて説明する書類の提出を求められる可能性は高いです。
 審査の過程で追加書類の提出指示を受け、それから追加書類の準備をすると、その間審査は一時ストップしてしまい、審査完了までの期間はその分長くなってしまいます。
 準備段階で入国管理局から要求される可能性のある書類を想定し、準備を進めていくことが早期のVISA取得に結びつくことも経験上感じています。
 初めて留学生採用をする場合に限らず、これまでの採用と諸状況が異なるような場合には、申請準備を始める前に一度専門家等に相談するのも一つの方法です。


 今回は留学生雇用焦点を当ててVISA申請の留意点をご紹介しましたが、既に日本で就労可能なVISAをお持ちの方を中途雇用するケースも多くあろうかと思います。
 次回は、外国籍の方の中途採用の際のVISAに関する留意点についてご紹介します。

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プロフィール

行政書士大東法務事務所(Daito Immigration Attorney Office)代表 / 申請取次行政書士 大東 圭 氏

行政書士大東法務事務所(Daito Immigration Attorney Office)代表 / 申請取次行政書士 大東 圭 氏

2005年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。
外資系生命保険会社勤務を経て、VISA・外国人法務サービスに特化した行政書士大東法務事務所を開設。
主に外国人雇用・海外からの出向者受入をご検討の外資系法人・国内法人向けに、雇用・受入をなさる外国人の方の就労VISA申請代行・相談サービスを提供。
行政書士資格のほか、社会保険労務士資格・実用英語技能検定準1級を保有。
ホームページ:行政書士大東法務事務所

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