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NRIJ交渉ワンポイント

第3回  「取りつく島」もない交渉相手に対するアプローチ

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スリーパー効果(過去に信頼を失った相手に対して)

 さらに、過去に信頼を失い、疎遠になってしまった相手に対するアプローチ方法です。
 相手を説得するには、説得者の「信頼性」が大きな比重を占めます。同じことを言っても「信頼性」の有無で、相手が説得を受容してくれるかどうかが左右されます。 
 だからと言って、手をこまねいていても仕方がありません。そこで、心理学の「スリーパー効果(Sleeper Effect)」を説明します。和訳では「仮眠効果」です。
 これは、説得者の「信頼性」と「説得内容」による『説得の効果』において、「時間」が大きく関係しているというものです。説得効果は、説得直後が最も高いです。
 しかし、その「信頼性」と「説得内容」の2つの記憶は、時間が経つと分離され、相手には、説得者の「信頼性」の記憶は薄れ「説得内容」の記憶のほうは確実に残ると説明されています(分離仮説:Kelman&Hovland)。
 つまり、あなたが「信頼性」を失っていると思っていたとしても、時間が経てば、相手には「説得内容」の記憶しか残っていないことも十分に考えられます。正に「時間が解決する」ということです。
 突破口は、良質の「説得内容」を発信し続けることです。「以前ダメだったから」と諦めずに、一生懸命に何度でも、粘り強く相手にアプローチしてください。

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プロフィール

株式会社NRIJ 代表取締役社長 観音寺 一嵩 氏

株式会社NRIJ 代表取締役社長 観音寺 一嵩 氏

中小企業診断士の資格取得後、経営コンサルタントとして独立。
2002年、PMMSコンサルティング・グループ(本部・英国)から『戦略的交渉力』プログラムのライセンスを取得し、同年9月、有限会社エヌア-ルアイ・ジェイ(現、株式会社NRIJ)を設立、
代表取締役社長に就任。
それ以降、十有余年に亘り、交渉力研修に特化し、多くのクライアント(100社超、受講者4千名超)から、「実践的で着実に交渉成果の上がるセミナー」として高い評価を受けている。
著書は『戦略的交渉力』(東洋経済新報社)、『絶妙な交渉の技術』(明日香出版社)、「eビジネスベストサイト」(同友館)など多数。

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