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NRIJ交渉ワンポイント

第2回  日本人の国民性からくる交渉下手の理由(2)

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コンテクスト社会

 ここで、興味深い文化論がありますので紹介します。
 米国の文化人類学者のエドワード・ホール(1914年-2009年)が、著書「Beyond Culture(文化を超えて)」の中で、世界の文化を「高コンテクスト社会」と「低コンテクスト社会」に分類しています。
 「コンテクスト」というのは、言語、共通の知識・体験、価値観・ロジック、嗜好性などを指します。
 その中で、何と、日本人社会は世界一の「高コンテクスト社会」と分類されています。
 日本の場合、地政学的(島国)なこともあり、異民族との混合が少なく、言語や価値観も同一民族ゆえに「高コンテクスト社会」なのでしょう。
 ちなみに「高コンテクスト社会」なのは、(高い順番に)日本、(当時、40年前の)中国、アラブ諸国、ギリシャ、イギリス、スペインなど。
 逆に「低コンテクスト社会」なのは、(低い順番に)ドイツ系スイス、ドイツ、スカンジナビア諸国、アメリカ、フランスなどです。

コミュニケーション・ギャップ

 ほとんど説明もしないで「あうんの呼吸」とか「いちいち言わなくても、そのぐらい察しろよ」などと言うことが通用するのは、日本社会だけなのかも知れませんね。
 確かに、会話の背景や前提が同じで、事細かに説明しなくても分かり合える関係というのは、楽だし、お互いに心地よいものです。
 それゆえに「コミュニケーション・ギャップ」が生じやすいのです。
 日本人同士でも、世代の違いにより「コミュニケーション・ギャップ」が生じます。共通の体験が少なく、会話の背景や前提が異なるからです。
 しかし、自分の説明が不十分にもかかわらず、かみ合わない場合には、「頭が悪い」とか「空気を読めよ」などと一方的に相手を批判します。
 特に、外国の方や世代の異なる相手に対しては、事細かに説明しないと伝わらないことが多々あることに留意する必要があります。

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プロフィール

株式会社NRIJ 代表取締役社長 観音寺 一嵩 氏

株式会社NRIJ 代表取締役社長 観音寺 一嵩 氏

中小企業診断士の資格取得後、経営コンサルタントとして独立。
2002年、PMMSコンサルティング・グループ(本部・英国)から『戦略的交渉力』プログラムのライセンスを取得し、同年9月、有限会社エヌア-ルアイ・ジェイ(現、株式会社NRIJ)を設立、
代表取締役社長に就任。
それ以降、十有余年に亘り、交渉力研修に特化し、多くのクライアント(100社超、受講者4千名超)から、「実践的で着実に交渉成果の上がるセミナー」として高い評価を受けている。
著書は『戦略的交渉力』(東洋経済新報社)、『絶妙な交渉の技術』(明日香出版社)、「eビジネスベストサイト」(同友館)など多数。

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