経営・ビジネスの課題解決メディア「経営プロ」

企業が懸念する働き方改革法案トップ3は「時間外労働の上限規制」、「年次有給取得の義務化」 、「同一労働同一賃金の義務化」。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

エン・ジャパン株式会社は、2018年7~8月、自社が運営するサイトを利用している企業の経営者・人事担当者を対象に、「働き方改革法案」に関するアンケート調査を実施、結果を公表した。(有効回答数:648名)

■まず同調査では、企業の経営者、人事担当者に対し、「2019年4月に施行される“働き方改革法案”についてどれくらい知っていますか?」と尋ねたところ、以下のような結果となった。

・概要を知っている(74%)
・内容も含めて知っている(21%)
・知らない(5%)

「概要を知っている」人が7割以上を占めるも、「内容も含めて知っている」と回答した人は、約2割に留まった。

■次に、「“働き方改革法案”が施行されることで、経営に支障が出ますか?」と尋ねると、結果は以下の通り。

・大きな支障が出る(9%)
・やや支障が出る(38%)
・ほとんど支障はない(36%)
・まったく支障はない(6%)
・わからない(12%)

「大きな支障が出る」と「やや支障が出る」を合わせると、全体の47%の人が「支障が出る」と回答。企業規模別に見ると、企業規模が大きくなるにつれて「支障が出る」と回答する割合は多くなった。

■また、「支障が出る」と回答した人に、「経営に支障が出そうな法案はどれですか?」と尋ねると、結果は以下の通り。(上位3位まで記載)

1位:時間外労働(残業)の上限規制(66%)
2位:年次有給取得の義務化(54%)
3位:同一労働同一賃金の義務化(43%)

1位の「時間外労働(残業)の上限規制」については、「結果的にサービス残業の増加で補う状態になってしまうと思う(金融・コンサル関連/100名~299名)」という声が寄せられた。

2位の「年次有給取得の義務化」については、「人員不足の状況で、休みの人がいる分、1人の働く時間が長くなると、支払う賃金が上がる。結果、利益を圧迫してしまう(サービス関連/100名~299名)」という声が寄せられた。

3位の「同一労働同一賃金の義務化については、「労務費の上昇が考えられ、経営を圧迫しそう(流通・小売関連/300名以上)」という声が寄せられた。

なお、これら「経営に支障が出そうな法案トップ3」に対し、最も強い懸念を示したのは、それぞれ次の業種であった。

・時間外労働(残業)の上限規制→広告・出版・マスコミ関係(80%)
・年次有給取得の義務化→広告・出版・マスコミ関係(70%)
・同一労働同一賃金の義務化→メーカー(62%)

「時間外労働(残業)の上限規制」と「年次有給取得の義務化」については特に「広告・出版・マスコミ関係」が、また「同一労働同一賃金の義務化」については特に「メーカー」が強い懸念を示していることが明らかとなった。

――以下、同調査に寄せられた、”働き方改革法案”に対し「肯定的な意見」と「否定的な意見」をそれぞれ紹介する。(一部抜粋)

【肯定的な意見】
「中小企業にとっては厳しい企業もあるだろうが、従業員にとってはいい傾向。」(メーカー/100~299名)

「働き方について日本は他国よりも遅れていると感じます。各人、家庭の状況や自身の体調・結婚や出産などを抱えて仕事しているのだから、国が柔軟に対応して働き方が多様化することで、多くの問題が解決されると思います。」(IT・情報処理・インターネット関連/50名以下)

【否定的な意見】
「特に能力差があると思われる職場で同一労働・同一賃金は判断が難しい。本当に守れば優秀な社員の不平不満が出るのが目に見えている。」(流通・小売関連/50名以下)

「システム化等で効率化ができない人手を必要とする仕事は、労働時間が長くなった場合、人の増員しかない。こうなると人件費増加となり、どこかでコスト削減のための無理な施策を考えてしまうのではないかと思う。」(メーカー/300名以上)

お気に入りに登録

プロフィール

 経営プロ編集部

経営プロ編集部

経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

関連ニュース

会員登録 / ログイン

会員登録すると会員限定機能や各種特典がご利用いただけます。 新規会員登録

会員ログインの方はこちら