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助成金の落とし穴(上)

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悪質なファックスDM・メール等

これまでの前提を踏まえ、助成金に係る悪質事例をみていくことにしたい。

ここ数年(といっても昔からこの類の話はあるが)、増えているのが助成金に絡む悪質なファックスDMやメール等である。とりわけ筆者が悪質だと感じたのは、あたかも厚生労働省が関与しているかのような表現がされたものだ。

通常、助成金に関する知識を持ち合わせていない経営者の方が圧倒的に多く、この辺りの事情に詳しくない。それゆえ「厚労省が関与する事業ならば…」と、問い合わせをしてしまい、後述するトラブルへ発展している。厚生労働省も明確にこうした業者との関与を否定しており、ホームページ上でも警鐘を鳴らしている。

また、さも簡単に受け取ることができるかのような表現で書かれていることも多い。

助成金を受給するためには「受給要件(貰える条件)」が存在する。受給要件には、すべての助成金に共通する要件と、個々の助成金に設定された要件にわけられる。共通の要件は、いわば助成金を受給するための最低限の基準だ。ここを満たせていないという会社は、通常考えにくい。具体的には、

・雇用保険・社会保険に加入している。
・労働保険料を滞納していない。
・過去3年間に助成金を不正受給していない。
・過去1年間に労働関係法令違反による送検処分を受けていない。
等である。

悪質なやり方とは、これらがDMやメール等にチェック形式で列挙されており、「これらをすべて満たしていれば、最大で〇百万円受給できる可能性ありますよ!是非、お問い合わせください!!」と知らせているものだ。

現実は、これだけを満たしていたとしても、まだこの段階ではどの助成金にも該当しない。あくまでもこれらは、助成金を受給するための入口要件に過ぎない。受給するためには、個別の助成金で設定された更なる要件を満たさなければならないのだ。


SRC・総合労務センター、株式会社エンブレス
特定社会保険労務士 佐藤正欣(まさよし)

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