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コンプライアンス違反による倒産が増加、リスク管理を強める社員教育の重要性

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企業のコンプライアンス教育に遅れ

日本法規情報の同調査結果からは、コンプライアンスに関する理解や取り組みについて、人や企業によって差が生じていることも読み取れる。
企業に勤務経験のある回答者に対する「何らかのコンプライアンス遵守に関する教育を受けたことがありますか」という質問への回答は、「コンプライアンスに関する教育を受けたことがない」が64%で、「受けたことがある」の36%を大きく上回っている。
また、「自社のコンプライアンス関連規定を理解していますか」の問いには、「はい(理解している)」が42%、「いいえ(理解していない)」が58%となっており、半数以上が理解していないことがわかる。
世間ではコンプライアンスに関する注目度が上がっているものの、多くの企業が教育などに積極的に取り組む状況にはなっていないようだ。そしてそのことが、コンプライアンス遵守意識の希薄な従業員を野放しにし、不祥事へ繋がっている可能性もあるのではないかと推察される。

ひとたび不適切な行為が明るみになれば、会社が倒産してしまう時代である。自社の顧客に不利益を与えないことは勿論だが、会社自体を守るためにも、もはやコンプライアンスに関する知識を従業員に与えるのは不可欠であり、企業の義務なのではないだろうか。企業の努力次第で、危機回避できる可能性は充分高まるはずなのだ。

企業のリスク管理のためには実態把握と教育が重要

コンプライアンス重視の社会の中で、会社を倒産の危機から守り、健全に経営していくために、企業は今こそコンプライアンスへの取り組みを強化するべきであろう。
企業の不正行為は時に「カビ」に例えられることがあり、どの企業でも繁殖している可能性があるという。「カビ」を排除するためにはまず実態を把握することが必要になる。
問題の中には、長期間にわたって継続している「時間的な広がり」と、多数の人が関わっている「人的な広がり」を見せていることも少なくない。例えば大手企業などでは、高度成長期やバブル期から行われ始めた不適切な行為が慣例化していて、ミドル社員が罪の意識なく行っているケースもあり得る。こうした場合は、内部監査だけでは問題を発見しづらいため、外部の力を借りて調べる必要がある。
実態把握と同時に、従業員へのコンプライアンス教育は早急に始めなければならない。それも、形だけのものではなく、一人ひとりがきちんと理解を深められるようなものでなければ、根本的な意識改革には繋がらないだろう。
すでに、従業員一人ひとりが個別に学習できる機会や環境を与え、会社側が学習状況を管理できるシステムを導入している企業も多い。体系的なカリキュラムによる継続的な育成環境の構築や様々なデバイスを通じて学習できるeラーニングなどの技術も進化している。意識や制度、ITツール等も用いながらコンプライアンスへの意識向上に努めるのが、これからの企業のスタンダードになっていくのではないだろうか。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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