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コンプライアンス違反による倒産が増加、リスク管理を強める社員教育の重要性

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帝国データバンクでは、「粉飾決算」「業法違反」「脱税」など、コンプライアンス違反の判明により起こる企業の倒産を「コンプライアンス違反倒産」と定義しており、その動向を2005年から調査している。2017年10月に最新の「2016年度コンプライアンス違反企業の倒産動向調査」の実施結果が発表され、2016年4月~2017年3月に法的整理に至った企業についての分析がなされている。
危機管理のため、今企業に必要なことは何なのだろうか。

コンプラ違反倒産が過去2番目の高水準

同調査によれば、2016年度のコンプライアンス違反倒産件数は250件。過去最多を記録した2015年度からは13.5%減少しているものの、2012年度以降5年連続での200件超えで、調査開始以降過去2番目の高水準となった。なお、2017年度上半期(4月~9月)もすでに106件の倒産が判明していると報告されており、6年連続でコンプライアンス違反倒産件数が200件以上になる可能性が高い。全体的に見れば、その数は増加基調にあると言える。
理由のひとつとして考えられるのが、ここ数年の景気だ。首都圏を中心に景気は回復傾向を見せており、政府からも国内の景気が好況下にあるとの見解が示されている。その中で、ヒト・モノ・カネの流れが活発化し、行き過ぎた企業活動が行われるケースが多くなっているのではないだろうか。

コンプライアンスへの意識に温度差

一方で、コンプライアンス問題に対する社会の注目度は高まっている。
日本法規情報株式会社が2016年にインターネットで実施した「コンプライアンスに関するアンケート調査」の結果を見てみると、「コンプライアンスという言葉の意味を知っていましたか」の問いに対して、「言葉の意味を知っている」と答えた人は全体の46%で、半数近くが意味を理解していることがわかる。「言葉は聞いたことがある」と回答した人を含めると、約8割の人がコンプライアンスという言葉に対して意識を向けたことがあることになる。

ただ、実際に不祥事を起こした企業の対応を見ていると、当事者企業の従業員、特にミドル以上の主力社員や上層部に、不適切な行為に対する罪の意識が薄いように感じられ、一般の人々との意識に温度差があるようにも思われる。また、同じ企業内でもミドル社員と若手社員では、コンプライアンスに対する感覚に差があるようだ。
罪の意識が薄いミドル社員たちが多発させる不適切行為を、それに疑問を持った若手社員が告発するケースも増えている。こうした事象も、コンプライアンス違反が表面化し、倒産する企業が増加している要因と考えられる。

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