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「人生100年時代」に必要な人材採用の多元化と多様な形の高齢者雇用

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働く意欲とスキルのある高齢者を活用する

 グラットン氏の計算では、100歳まで生きた場合、勤労時代に毎年所得の約10%を貯蓄し、引退後は最終所得の50%相当の資金で毎年暮らしたいと考えるなら、80代まで働かなくてはならないことになる。長寿化の恩恵を受けるためには、高齢者と呼ばれる年齢になっても働いて収入を得なくてはならないのだ。
 一方、企業側から見ると、少子高齢化が進み、今後ますます若年労働力の確保が難しくなってくる。働く意欲と能力のある高齢者をいかに活用していくかは、企業の生き残りにとって大きなテーマとなる。

 団塊世代が定年退職を迎えた2007年以降、「高年齢者雇用安定法」が改正されて定年の年齢が引き上げられたり、厚生労働省主導で「70歳まで働ける企業推進プロジェクト」が進められたりするなど、動きはある。しかし、人々の人生がマルチステージ化し、同年代による一斉行進が当たり前でなくなれば、もはや高年齢になったことを理由に、一律に労働者を市場から退出させる「定年」の考え方自体が失われるだろう。

 今後は、「人生100年時代」と働き方の多様化を受けて、高年齢の人にも年齢やスキルに応じた仕事を用意する、さらに進んだ高齢者活用が求められる。高年齢層と若年齢層の人たちが交流することで相乗効果を生み出し、生産性を高められれば、有効な人材活用となるだろう。

雇用形態や年齢にとらわれない人材採用が必要

 長寿化にともない人生がマルチステージに再編され働き方が多様化し、高齢者雇用が推進されるとなれば、企業と働き手の関係や望ましい報酬体系なども、これまでとは違ったものになることが予想される。


 人生がマルチステージへと移行し、人々が柔軟なスタイルで働くようになる社会では、企業の人材獲得も必然的に多様化していく必要が出てくるだろう。企業は従来型の概念を捨て、複雑化する業務に対応してより適材する労働力をあらゆるチャネルから確保していく必要がある。実行にあたっての難易度は高く、企業の負担も大きいだろうが、まずは意識を変えて早くから準備を進めていくことが重要になってくるだろう。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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