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従業員の7割は「人事評価に不満」 ── 経営者側の意識と大きな開きが明らかに

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 また、会社経営者の71.0%、人事担当者の52.5%が人事評価と給与は「連動している」と回答しているのに対し、従業員の32.8%が「連動していない」、同じく48.5%が「わからない」と回答している。
 これらのことから、会社経営者・人事担当者と、従業員との間で、評価の満足度や人事評価と給与の連動に関する意識にかなりの隔たりがあることがわかる。これはなぜなのか。

意識の差を生み出す不透明な評価基準

 先にも挙げたが、人事評価制度を導入する企業は増えており、社員を正しく評価しようという企業の姿勢が見て取れる。しかし一方で、人事評価と給与が連動しているかどうか「わからない」と回答した人が半数近くにのぼることからも、せっかく導入した制度がいまひとつ社内に浸透していない現実が伺える。

 また、従業員が「人事評価と給与は連動していない」、「わからない」と回答した理由には「年功序列だから」「固定給だから」といったものが目立った。そのほかにも「社長がすべて決める」「評価がわからない」「人事評価点は当人にも全く知らされず、目標の具体性がわからない」「能力が正当に評価されていない」などがあった。
 そもそも、従業員側が自分の働きを少しでも高く評価してほしいと考えるのに対し、会社側としては、人件コストにみあっているかどうかなど、厳しい目で成果を見ている。こうした立場による違いが人事評価に対する認識の隔たりの一因になっていると考えられるが、それ以外にも、評価基準が明確になっていない、評価基準が明確ではあっても公正な基準となっていない、といったことも大きな要因のようだ。
 実際に今回の調査でも、社員が30名以下の小規模の企業では、半数以上の会社が「社長の独断」で給与を決めている。評価やその先にある給与が社長の独断で決められているとなると、公正な評価かどうか判断しにくいばかりか、不満にもつながりやすくなってしまう。

公正で社会的ニーズを満たした人事評価を

 人事評価制度を適切に構築・活用できれば、企業は従業員の能力を正確に把握することができ、従業員としても自分のポジションを理解し、今後のキャリアステップも考えやすいだろう。しかし、評価方法が不透明など、適切に運用できていない場合は、従業員の満足度を低下させる原因になりかねない。
 制度の導入には時間やお金など、多大なコストがかかる。「より自社に合ったものを」と考えるとなおさらであろう。
 せっかく導入した人事評価制度がきちんと自社に浸透しているか。社員が納得できる公正なものになっているか。経営者や一部の管理職の独断になってはいないか。そして、多様な働き方などの社会的ニーズに対応できているのか。
 いま一度、見直してみてはいかがだろうか。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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