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厚生労働省が若年者の雇用実態を調査。全労働者に占める若年労働者の割合は3割弱

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厚生労働省は、事業所における若年労働者(15~34 歳の労働者)の雇用状況や、若年労働者の就業に関する意識などの雇用実態について把握することを目的に、「若年者雇用実態調査」を実施。常用労働者を5人以上雇用している約17,000カ所の事業所とそこで働く若年労働者約30,000人に対し、2018年10月1日現在の状況を尋ねた。その結果、全労働者に占める若年労働者の割合は3割弱。若年者雇用の現状が明らかになった。

若年労働者の割合は低いものの、若年層の採用・定着をはかる企業は多い

事業所で15~34歳の若年労働者が全労働者に占める割合は27.3%で、前回調査(2013年実施)結果の28.6%より若干減少した。若年労働者の内訳としては、正社員が17.2%、正社員以外が10.2%。つまり、若年労働者の約5人中2人は正社員ではないことが明らかになった。

一方、企業は若年労働者を定着させるという課題にどう向き合っているのかについても調査した。若年労働者の定着のための対策を行っている事業所のうち、「若年正社員向けの対策を実施している」という企業は72%(前回調査70.5%)、「正社員以外の若年労働者向けの対策を実施している」企業は57.1%(同 54.2%)。正社員として若年労働者に定着してもらいたいと考えている企業が多いことがうかがえる。

次に、正社員を採用する予定があった事業所に、応募者がフリーターだった場合、評価に影響するかどうかを尋ねた(この調査での「フリーター」は、パート・アルバイト雇用者全般ではなく、15~44歳の人で、家業・通学・家事のいずれも行っていない、もしくは1年以内に就職経験があるが勤務先での呼称がアルバイト・パートだった人をさす)。すると、応募者が15~34歳の若年労働者であれば影響しないと答えた企業は68.1%だった。応募者の年齢が35~44歳の場合は54.9%で、13%ほど差がついた。企業側は若年労働者に対しては、過去の職歴をあまり重視しない傾向があるといえるだろう。

若年労働者の約半数が退職・転職を経験。約4人に1人が定年前の転職を検討

続いて、若年労働者が初めて就職した企業に勤務し続けているかについても調査をおこなった。調査当時、在学していない若年労働者は90.7%だった。その内、初めて就職した企業に現在も「勤務している」は50.9%。過半数ではあるものの、若年労働者のほぼ2人に1人は1度以上の退職・転職を経験していることになる。

なお、初めて就職した企業を辞めた理由については、「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった」(30.3%)、「人間関係がよくなかった」(26.9%)などが挙がった。労働条件や職場の人間関係が原因で退職した人は多いようだ。

さらに、正社員として働く若年層に対しては、定年退職前に転職したいと思っているかどうかを尋ねた。すると、定年前に転職を希望している人の割合は27.6%。その理由としては「賃金の条件がよい会社にかわりたい」が56.4%、「労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい」46.1%だった。若いうちからよりよい条件を求め転職を視野に入れている人が一定数いることがわかった。

若年層を定着させること課題として取り組んでいる企業は、若者が働く上で大切にしていることは何かを理解し、満足度が向上する施策を打つ必要がある。また、この企業で働くことによってどのように成長していけるか、といった明確な育成ビジョンを提示する必要もあるだろう。若年労働者が企業に定着することは、社内の活性化や育成コストの削減、若年層特有のスキルの活用などが期待でき、企業にとってプラスは多いはずだ。

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