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働き続けて欲しい優秀人材ほど退職する訳

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女性の活躍推進が叫ばれて久しいが、まだ日本における女性管理職の割合は、世界の国々と比べると少ない。当然、日本女性の中にも優秀な人材はいるが、多くの場合、管理職になるまでに退職してしまうという現実があるようだ。それはなぜなのか、またそのような優秀な人材に長く働いてもらうためには何が必要なのか。女性社員が離職する理由と、現在置かれている状況から、こうした問題の打開策について考察する。

企業の求めるコミュニケーション力を持つ女性社員

企業は、社員に対してコミュニケーション力を求めており、社内におけるコミュニケーションでは、男性より女性の方がスムーズに行える傾向にある。日本経済団体連合会が2017年11月に発表した「新卒採用に関するアンケート調査結果」では、選考にあたって特に重視した点として、「コミュニケーション力」が例年通り第1位となった。

また、2010年に第一生命保険株式会社が行った「女性管理職と職場コミュニケーション」に関する調査では、職場でのコミュニケーションについて、「お互いの状況をある程度把握しているなど、相互理解が図れている」「社員のチームワークがよい」と自負する回答をした女性管理職が、男性管理職よりはるかに多かった。

後者の調査において、女性管理職は「職場の人たちには、何かと気配りするように心がけている」「業務を円滑に進める上で、タイプの合わない人ともうまく付き合うべきだと思う」といった声を寄せ、周囲との調和を意識している様子が目立った。職場の雰囲気やコミュニケーションについても、肯定的な意見が多く見られた。

さらに、女性管理職のほうが男性管理職より、働くことに意欲的で、職場に対する満足度も高く、一般社員においても、男性より女性のほうが、会社に対して好意的かつ依存的である傾向が出ている。

このように、社内コミュニケーションを円滑にする潤滑油として、また、将来に渡って会社で前向きに働いてくれる人材として、女性社員の存在は重要であるといえる。

出産・育児が働くことの障壁に

しかし現実には、女性が長く働き続けるには大きな壁が存在している。それは言わずもがな、「出産・育児」である。

内閣府が2016年に発表した「出産前有職者に係る第1子出産前後での就業状況」の最新数値では、出産前に就業していた人の46.9%が「出産を機に退職した」となっている。その中には、出産前には出産後も仕事を続ける意欲があったものの、現実的に仕事と育児を両立することが難しかったり、就業を継続するための制度がなかったりしたことが理由で、結果的に出産を機に離職した人も含まれている。

化粧品メーカーの株式会社シーボンが、3月8日の国際女性デーに合わせて2018年3月に実施した「第1回 働く女性に関する意識調査」においても、全体の45.4%の人が、働く上で女性であることが「不利だと思う」「どちらかというと不利だと思う」と感じているという結果が出ている。その理由のトップはやはり、「出産・子育てに関すること」で、実に全体の55.6%にものぼった。

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