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世界各国で求められる『自分らしい働き方』――14,000人を対象に「求職活動で一番重視するポイント調査」

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 総合人材サービスのマンパワーグループ株式会社が、「求職活動で一番重視するポイント調査」を実施し、その結果をベースとした労働白書を発表した。調査対象となったのは、日本を含む19ヵ国で労働者人口を構成している14,000人。労働白書は、「自分らしい働き方~柔軟性を重視するキャンディデイトたち」と題され、世界各国での「柔軟な働き方」についての傾向や課題について論じられている。
※キャンディデイト…人材紹介における用語で、クライアント企業の人材条件に合った紹介対象候補のことを意味する

 同白書の中では、働き方に対する「柔軟性」の定義として、以下8種類の勤務形態が挙げられている。
 1.柔軟な出退勤時間
 2.完全在宅勤務/勤務地自由
 3.勤務シフトの選択制
 4.一部在宅勤務
 5.コンプレストシフト/コンプレストワークウィーク(1日あたりの就業時間を長くし、就業日数を少なくする勤務形態。例えば10時間/日×4日間など)
 6.リフレッシュ休暇・サバティカル休暇または休職制度
 例:長期休暇
 7.無制限の有給休暇
 8.育児・介護休暇


 過去2年間に追跡調査を行った結果によると、5ヵ国のうち4ヵ国(中国・アメリカ・オーストラリア・イギリス)で、キャリアを決定するときの三大要素のひとつに「柔軟な勤務形態」を挙げる人が増加していることがわかる。これは、人材マネジメント施策を考える上で、「柔軟な働き方」はもはやひとつの選択肢ではなく、組織が優秀な人材をために欠かせない取り組みになっていることの現れと言えるだろう。
 一方で、求める柔軟性の種類については、国により異なっている。例えば、経済が急成長中である中国では長時間労働のストレスを癒すための長期休暇を求める人が多く、有給休暇を消化できていない現状のアメリカでは無制限の有給休暇を望む声が高まっているなど、それぞれの国の事情が反映された結果となっている。企業は、自国のキャンディデイトの嗜好を理解し、優秀な人材確保のための取り組みに活かす必要がある。

 ワークライフバランスは、今や世代や性別を超えた社会全体の関心事となっている。中でも特に、やりたいことがどこでもできる環境で育ったミレニアル世代は、物理的なオフィスに対するこだわりがなく、技術の進歩や場所にこだわらない働き方が、公私両面でプラスに働くと考えているようだ。
 柔軟な勤務形態の実現は、学生や定年退職者、障がい者などが、季節労働や請負労働、パートタイム勤務という形で社会と接点を持ち続けることを可能にする。さらに、正社員が正社員勤務を続けながらワークライフバランスを実現させたり、モチベーションをアップさせたりすることにも繋がるのである。

 今後はますます社員の生産性が求められる時代になる。企業が優秀な人材のニーズに応え、生産性を最大限に高めていくためには、成果志向の職場環境作りや既存のフレックスタイム制の浸透、柔軟な勤務形態の段階的な導入など、長期的な取り組みを見据えた上で、できることから一歩ずつ進めていく必要がある。
 経済のグローバル化が進み、国境を越えた業務展開や連携が迫られる中、「柔軟な働き方」はキャンディデイトの嗜好だけでなくビジネスモデルの変化から見ても、もはや待ったなしの状況なのである。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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