経営・ビジネスの課題解決メディア「経営プロ」

おススメ書籍

よくわかるROE経営

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

『よくわかるROE経営』(小宮一慶 著、/東洋経済新報社)

 ROE(自己資本利益率)とは企業の「株主」にとっての収益性をはかる指標で、純利益を自己資本(株主資本等)で割ったものだ。最近、このROEが注目を集めており、特に上場企業の間でROEを高めようという動きが見られる。

 本書はROEの定義から、注目を集める大きなきっかけとなった「伊藤レポート」について、ROEを高める5つの方法、日本企業のROEが低い理由、米国流ROE経営の実態と功罪、「ROE」より大切な「ROA」、「ROE」の次に注目される指標「EVA」と、この1冊でROEのすべてがわかる構成となっている。
 タイトルからROEを高める経営を推奨する本と思われるかもしれないが、実際は違う。著者は「ROA(資産利益率)を高めたうえでROEを上げる」べきだと主張している。
 ROAは利益を資産で割ったもので、資産の有効活用度合を示す指標である。同じ利益をだしていた場合、ROEは自己資本比率が低いほど高まる。しかし、自己資本比率は企業の中長期的な安定度を示す指標である。また、ROEを第一に考えることは、株主を一番に考えていることと同じだが、経営者は負債と純資産の両方に責任がある。その点、ROAは負債と純資産の両方に対するリターンを示す指標だ。よって、「ROAを高めることによってROEを高める」ことを目標にすることが、健全な経営につながるというのである。
 さらに著者はこの先、確実に注目される指標として「EVA(経済的付加価値)」をあげて、その理由を解説している。EVAはROEのように全体に対する「%」でなく「実額」で表現するので、事業間の比較をしたり、事業ごとの目標を定めるのに適しているというのだ。

 本書は重要な経営指標をわかりやすく解説しており、ROEだけでなく、財務諸表を読み解くための最適な入門書にもなっている。経営者だけでなく、全てのビジネスパーソンにおススメの1冊だ。
『よくわかるROE経営』(小宮一慶 著、/東洋経済新報社)

お気に入りに登録

プロフィール

 経営プロ編集部

経営プロ編集部

経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

関連記事

会員登録 / ログイン

会員登録すると会員限定機能や各種特典がご利用いただけます。 新規会員登録

会員ログインの方はこちら