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第40回  「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」リクルート創業者 江副浩正

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2014年10月、株式会社リクルートホールディングスは東証一部に上場した。公開当時の時価総額は約1兆8千億円を上回り、1998年のNTTドコモ(約8兆8千億円)以来の大型上場であった。2015年10月8日時点で時価総額は約2兆1千億円と大きくなっている。
このリクルートを創業したのが江副浩正氏である。

江副氏は東京大学入学後、東大新聞の広告営業で事業のヒントを得て、1960年にリクルートの前身となる「大学新聞広告社」を創業。1963年には「日本リクルートメントセンター」に社名を変更し、採用広告を皮切りにして人生・生活のあらゆる節目~進学、派遣、アルバイト、旅行、食事、就職、転職、結婚、車、住宅~にビジネス領域を広げながら大きく発展してきたことは周知のとおりである。

こうした新規事業の連続的な拡大を可能にしてきたのは、リクルートの人材力であることは間違いない。大企業になっても大企業病的な会社に寄りかかる人材は少なく、常に会社との良き緊張感を持ってビジネスをしている人が多い。それゆえか、リクルートは人材輩出会社として有名でもある。

その人材のDNAを作ったのは、言うまでもなく創業者の江副氏である。彼がつくった社訓「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」は、リクルート事件(1988年)の影響で1989年に姿を消したが、今でも多くのリクルート社員のDNAとして息づいているようだ。

会社から与えられたのではなく、自ら成長する機会をつくって自ら成長していきなさいというこの言葉は、自己成長意欲の強い人材をひきつけただろうし、実際に新しい事業をどんどん立ち上げる機会をつくり出していった。

江副氏は、自分がほとんど雇われた経験がない創業者だったことを自分の弱点と認識し、社員のやる気をとことん引き出し、成長させることについて考え抜いていたという。それが集約された言葉が、この社訓だったのだろう。そういう意味では、江副氏はビジネスの天才と言うより、人材育成の天才だったのかもしれない。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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