経営・ビジネスの課題解決メディア「経営プロ」

経営者のあの一言

「七十八人乗り、三十八トンのおんぼろ田口丸が、今、荒波に乗り出す。 途中、暴風雨にも遭うだろう。 その時、船長の私は積み荷に執着しない。 船員の安全を第一に積み荷を捨てて荒波を乗り切る。」西濃運輸 元社長 田口利八

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

田口氏は、1907年、長野県西筑摩郡読書村(現・木曽郡南木曽町)生まれ。軍隊除隊後、中古トラック1台による運送業、田口自動車を創業した。事業は拡大してゆくも、1942年、戦時陸運統制令により集約合同されてしまう。

戦後、水都産業を設立し事業を再開、1948年に西濃トラック運輸へ、1955年に西濃運輸へ社名を変えた。

この間、当時の運輸省と交渉を重ね、トラックによる長距離輸送をスタートさせた。長距離輸送には鉄道を使うのが常識とされていた当時、トラックによる長距離輸送は画期的なことだった。これにより会社は急成長を遂げ、田口氏は「トラック王」と呼ばれるようになる。

掲出は、戦後、事業を再開するに当たって、社員を鼓舞しようと語った言葉の一節。心配しないでついて来いという心意気を示したものだ。

最近では、会社存続のためには社員をリストラするのが当たり前。大規模なリストラをしたことで株価が上がることも珍しくない。しかし、企業は従業員がいてこそ存続できる。積み荷を捨てても船員の安全を守るという考えの経営者にこそ、従業員はついていくし、ひいては業績も上がってくるのではないか。

お気に入りに登録

プロフィール

 経営プロ編集部

経営プロ編集部

経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

関連記事

会員登録 / ログイン

会員登録すると会員限定機能や各種特典がご利用いただけます。 新規会員登録

会員ログインの方はこちら