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経営者のあの一言

「高く買って安く売る。高く買ってやれば売り手は喜んで、いいものをどんどん売ってくれるし、買う人は安い方がいいに決まっている。」太洋漁業(現・マルハ) 元社長 中部謙吉

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中部氏は、1896年、兵庫県明石市生まれ。明石高等小学校を卒業後、家業の漁船、魚運搬船に乗り組む。その後、父親が設立した林兼商店に入社。常務、専務などを経て1945年、副社長に就任。戦後、公職追放で役職を離れるが、1952年、公職追放が解け、副社長に復帰。翌年、兄の中部謙市の急死に伴い、3代目大洋漁業社長に就任した。

1953年には魚肉ハムソーセージを発売し、養殖事業に参入。その後、飼料畜産事業、砂糖事業にも参入するなど、経営の多角化を進めた。中部奨学金(現・財団法人中部奨学会)や幾徳工業高等専門学校(現・神奈川工科大学)を設立するなど、教育界にも大きな功績を残している。

掲出は、実は父親である幾次郎氏のもの。明治45年ごろ、海外でハモの買い付けに成功したときに、幾次郎氏はこの言葉通りに実践したという。その後も特に鮮魚の仲買業でこの方法がうまくいったため、謙吉氏自身の商売哲学となった。

もちろん、利益が出る範囲でなるべく高く買い、なるべく安く売るということだろうが、高く買ってもらった業者は意気に感じて、よりよいものを時には赤字覚悟で売ってくれるようになるかもしれない。そうなれば消費者は、ますます良いものを安く買えることになる。

世知辛い現代ビジネス社会では、まず自分の利益をできるだけ多くすることを考えてしまいがち。しかしこういう考え方ならびに方法もあるということを、覚えておきたいものだ。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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