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経営者のあの一言

第319回  「君の年をもらえれば、俺のこれしきの財産など少しも惜しくはない。」大倉財閥 創立者 大倉喜八郎

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 掲出は大倉氏が、山下汽船(現・商船三井)創業者・山下亀三郎氏に言った言葉。大倉氏を訪ねた山下氏が、その暮らしぶりを見て「俺も一生に一度、大倉さんのような生活がしたい」と言ったのに対して大倉氏は「欲しければ私の全財産を君にあげよう。その代り欲しいものがある」と言い、掲出の言葉を続けたのだという。

 大倉氏は、1837年、越後国(現・新潟県)生まれ。江戸に出て丁稚として働き、その間に貯めた100両を元手に、1857年、乾物店を開業する。しかし黒船に衝撃を受けて廃業。見習いを経て、1867年、鉄砲商を始めることに。

 明治維新後は貿易、建設、化学、製鉄、繊維、食品など多方面の事業を展開して、大倉財閥を築く。大倉氏が設立に関与した企業は帝国ホテル、日清製油、東海パルプ、川奈ホテル、帝国繊維、サッポロビール、あいおい損害保険など数多い。教育にも関心が高く、東京経済大学や関西大倉高等学校なども設立した。

 大倉氏は1928年、92歳で亡くなるが、晩年まで実業家として活躍した。掲出は70歳頃の言葉という。すでに大きな成功を収めていて、いささか欲張りな気がするが、まだまだやりたい仕事があり、そのための時間が必要ということだったのだろう。
 時間は誰もが等しく有するものであるが、過ぎてしまえば取り戻すことができない。そういう意味で、何物にも代えがたい財産といえるかもしれない。
 今の自分に何ができるか、何をしていきたいのかを考え、有限な財産を浪費しないよう心がけたいものだ。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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