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次世代の経営人材をいかに育てるか(3/5)

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自分の器を超えた問題について仮説を立て検証する能力

自分の器を超えた問題について仮説を立て検証する能力

環境が劇的に変化した今、社内ブレーンストーミングは問題解決にとって有用な手段ではなくなっています。ブレーンストーミングは自分の頭の中にあるアイデアを書き出すことですが、いまや解は頭の中にも自社の中にも無い時代になってきています。逆に言うと、エコシステムを活用して自分の頭の中にない解をたぐり寄せる能力を持つ「目利き」がいれば、ベンチャー企業でも大企業に勝てる世の中になってきているのです。
目利きの能力には2つあります。1つは自社のバックグラウンドを超えた大きな問題の構造を解明する力です。構造が見えると「このあたりに解があるのではないか」と仮説を立てられるようになります。2つ目は仮説を検証する力です。石油を掘り当てるときのように、たとえ掘ってみて石油が出て来なくても、試掘すれば地面の下の構造が見えてきます。仮説の立て方が良ければ、何カ所か掘ってみることで、解を絞り込むことができます。自分の器を超えた問題について仮説を立て検証する、これが次世代の経営者に必要な能力であり、顕在化した情報を整理分析する能力とは全く異質なものです。

優れた経営人材の行動パターンには共通の型があります。それは4つのステップで成り立っています。1つ目は、将来の市場構造、事業構造、収益構造の可能性について色々な仮説を立てる事です。そこから、新たなビジネスチャンスが浮かび上がってきます。2つ目は立てた仮説が当たっているか検証することです。そのために調査や実験をデザインし、実行します。3つ目は多くの社外パートナーを巻き込むことです。それによって、さまざまなバックグラウンドの人から衆知を集めることが可能になります。また、関係者を巻き込んで仮説を検証し、成功パターンを引っ張り出せると、その瞬間にベクトルが合い、すぐ実行体制ができあがるというメリットもあります。4つ目は発見した成功パターンを徹底的に横展開して価値を刈り取ることです。この4つのステップの中で、仮説の設定と検証が非常に重要になります。


〔経営プロサミット2015 6/1講演【次世代の経営人材をいかに育てるか~新しい経営環境の中で企業価値を高められる人材とは~】より〕

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プロフィール

ヘイ コンサルティング グループ<Br>代表取締役社長 高野 研一 氏

ヘイ コンサルティング グループ
代表取締役社長 高野 研一 氏

日本の大手銀行でファンドマネジャーなどを経験した後にコンサルタントに転進。現マーサー・ジャパン取締役などを経て、2006年10月にヘイ コンサルティング グループに参画。2007年10月より代表取締役社長に就任。
日本企業の経営改革とグローバル化を支援。特に、コーポレートガバナンス、ビジネスリーダーの育成とアセスメント、グループ経営、組織・人材マネジメントに関する戦略・実行支援などに豊富な経験を持つ。メーカー、金融、商社、小売などほぼ全業種にわたりコンサルティングサービスを提供。多くのクライアントからの信頼を得ている。ヘイグループでは、日本・韓国のマネジメントを担うとともに、ガバナンス・コミッティーのメンバーを務める。
神戸大学経済学部卒業、ロンドン・スクールズ・オブ・エコノミクス(MSc)修了、1992年6月 シカゴ大学ビジネススクール(MBA)修了。
著書 『超ロジカル思考』(日本経済新聞社)、『ビジネスリーダーの強化書』(日本経団連出版)、『勝ちグセで企業は強くなる』『グループ経営時代の人材マネジメント』(ともに東洋経済)他、講演・執筆多数。

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