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経営改革と組織変革をつなぐもの ~経営と人事の対話のあり方~

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経営幹部は人事に何を求めているのか

経営幹部は人事に何を求めているのか

 私が勤めていたP&Gでは、人事の新しい使命を理解することを目的に、1998年に100名の経営幹部を対象に、「人事に何を求めるか」人事の役割に関する意識調査をしました。結果は次の通りです。①役割が不明確、②積極的にビジネスに参画する必要がある、③戦略的な部門になるべき、④積極的に新しい組織モデルと変革をリードする、⑤より効率的に人事サービスを提供する、⑥プロセスやポリシーよりも人材・組織・文化に集中する。
 それらを踏まえて人事の役割は、次のように変わっていくべきでしょう。

 「現状維持」→「変革主導」
 「防御的」→「攻撃的」
 「管理」→「開発」
 「オペレーション」→「戦略的」
 「人事職人」→「経営のパートナー」

 さらに調査の結果、100名の経営幹部が求めたのは、「勝つための組織の能力を開発すること」でした。具体的には「成功するために必要とする総合的なスキル、プロセス、知識、技術」、「保有するリソースの潜在能力の実現」、「長期にわたり蓄積された能力」、「個人ではなく組織化された能力」、「競争力を高め勝つために意図して作り上げる能力」などです。
 それらを踏まえてP&Gでは、次の5つの「新しい人事の使命と役割」を作りました。

1.高業績に必要な「組織能力」を構築する
2.戦略実現に必要な「組織文化」の形成と管理をリードする
3.画期的な成果を出すために必要な「強靭な組織作り」に貢献する
4.従業員の貢献を最大化する「人事制度、仕組み、方針」を打ち立てる
5.効率的な「人事サービスを提供」する
デイブ・ウルリッチ氏が定義したHRの新しい役割

デイブ・ウルリッチ氏が定義したHRの新しい役割

 P&Gでは人事変革にあたり世界的に著名な人事コンサルタントであるデイブ・ウルリッチ ミシガン大学ロス・ビジネススクール教授のコンサルティングを受けました。ウルリッチ教授が定義したHRの新しい役割に基づいて変革を進めました。
 従来の人事は、人事のサービスの提供と、従業員の擁護が主な役割でした。しかしこれからの人事は、「ビジネスパートナーになること」と「変革推進者になること」が求められます。「ビジネスパートナーになる」には、従業員の話す言葉(利益、売上、コストなど)を理解しなければなりません。つまり第一にビジネスマンになる必要があります。一方の「変革推進者になること」とは、会社が強くなるために変革を推進することです。これらをやらなければこれからの時代、HRは化石化してしまうでしょう。

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