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いま、幹部採用に何が起きているのか?

第1回  採用の失敗は、教育では取り返せない

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折しもの人材市場の過熱感の中で、当社も4事業のうち、幹部採用をご支援するエグゼクティブサーチ事業での稼働がピークに入っています。

個別的にクライアント各社様の幹部採用、経営職採用をご支援しておりますが、ここのところ、幹部採用をどうすればよいのかというお問い合わせも非常に多く、少しでも多くの企業様にお役に立てばと思い、短期集中で「いま、幹部採用に何が起きているのか?」について、触れてみたいと思います。

そもそもなのですが、幹部強化というものはどのような企業においても喫緊の課題であり(過去に当社で経営者調査した際も8割の企業経営者が、幹部層の強化を課題と考えていらっしゃいました)、読者の皆様も、常に頭の中で、「あの組織を誰に任せようか」「こちらは入れ替えたほうがよいのかな」「こんな幹部がいたら、次の一手が直ぐに打てるんだが」ということを思いめぐらせていらっしゃることでしょう。

とはいえ、自社に最適な幹部を(適切な年収で)常に採用し、配することは、難しい。「もうあきらめたよ」「採用では、どうしようもないので、育てます」、こんな話もよく伺います。

曲者だなと思うのが、「採用では解決が難しいので、教育と仕組みでなんとかする」という発想です。

教育投資は非常に重要で、職務やレイヤーによりますが、適した教育投資が自社の中長期的な盤石性を確保するのは事実です。

しかし、1点、大きな勘違いが。
ベースで間違った人材に、幾ら教育投資をしても、それは教育コストをどぶに捨てるようなもの、幾ら投資しても笊から流れ落ちる水が如く、効果・結果が出ることはないでしょう。

戦略の祖、『戦争論』クラウゼヴィッツの言葉に「戦略の失敗は、戦術では取り返せない」というものがありますが、これに模して、僕は「採用の失敗は、教育では取り返せない」という話を研修や講演などでよくさせていただいています。

実際問題、皆さんも、「採用してしまって、入社後にミスマッチが発覚し、並々ならない手間やストレスをかけた」というご経験があるのではないかと思います。(もしかしたら、いままさにそんなご状況にある、という方も……)

採用難のいまではありますが、間違った人、パフォーマンス期待を充分にできていない人は、それでも絶対に採ってはいけません。
幹部候補者ならば、なおさらのことです。

では、どうやって、採用の質には徹底的にこだわりながら、求人難時代に自社に適した優秀な幹部を採用するのか?
次回以降、その部分について、具体的なお話をご紹介していきたいと思います。

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プロフィール

株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO 兼 KEIEISHAJP ASIA PTE.LTD CEO 井上 和幸 氏

株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO 兼 KEIEISHAJP ASIA PTE.LTD CEO 井上 和幸 氏

1966年群馬県生まれ。1989年早稲田大学政治経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。
人材開発部、広報室、学び事業部企画室・インターネット推進室を経て、2000年に人材コンサルティング会社に転職、取締役就任。2004年より株式会社リクルート・エックス(2006年に社名変更、現・リクルートエグゼクティブエージェント)。エグゼクティブコンサルタント、事業企画室長を経て、マネージングディレクターに就任。
2010年2月に株式会社 経営者JPを設立(2010年4月創業)、代表取締役社長・CEOに就任。

URL:経営者JP

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