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人と組織が活きる経営判断

第15回  “批判を恐れず決定しているか”で判断せよ

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では、経営トップとして、どうすれば良いのでしょうか?

①経営判断による決定を正当化するのは理屈ではない
最終的には、理屈ではなく、小さくても成果が出てくれば、反対派も納得せざるを得なくなるでしょう。また、その成果は理念をより具体化したものであれば、なおさら、納得することになるでしょう。小さくても、その成果事例を数多く出すことに注力することです。

②批判歓迎の精神を持つ
「経営判断による決定とは反対の意見」を正当化するようなことが増えている場合、「問題だ、問題だ」と反対意見の人たちは主張してくる場合が多いものです。そのような場合は、「組織として学習するチャンスである」と捉えることです。
「経営判断の決定による成果」が出ないプロセスでは、多くのことを学ぶことができます。市場のニーズの精査や、マネジメントのあり方、戦略・戦術や、実行する技能の精査など、組織の知恵を引き出すチャンスになるのです。一時的な混乱があっても、経営判断による成果を早く出すには、批判や成果が遅れていることを「学びのチャンス」として捉え、小さな成果に着目していくことです。

そして、経営判断による決定をする前には、敢えて批判してみるということも必要になります。反論・批判は新たな視点を見つけ、より良い判断をするヒントになります。そのような心の目で批判・反論を見れば、批判側や反論側にも新たな視点を見出す機会を創ることになります。ですから、ジェックでは「悪魔の弁護人」と言う表現で、経営判断による決定を敢えて批判するプロセスを通すようにしています。これは、共通の認識を創るだけでなく、経営判断による決定への理解を深めることにつながります。

更に、このプロセス自体が経営トップ自身の心の力を磨くチャンスと捉えることです。
経営トップは、柳のような「柔軟さ」と雑草のような「打たれ強さ」、それに「ぶれない信念」が必要になります。「組織の能力を引き出す力」も問われるものです。経営判断の一つ一つが自分の心を磨くチャンスと捉えることです。

経営判断まとめ

□経営に矛盾のない正解はなく、マイナスの伴わない決定もない。
□批判を恐れず決定をせよ。批判は、より良くするヒントにつながる。
□失敗からは、多くのことを学ぶことができる。
□批判や失敗は、経営トップとして必要な心の力=メンタルパワーを強化するチャンスとなる。
□差引合計でどちらが、目的・使命の実現に近いかで判断する。

以上、経営トップの判断基準の一助になれば幸いです。

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プロフィール

株式会社ジェック 代表取締役社長 葛西 浩平 氏

株式会社ジェック 代表取締役社長 葛西 浩平 氏

1953年 大阪府生まれ。1985年株式会社ジェックに入社。名古屋営業所長、大阪支社長を経て、1998年取締役就任。「CPM経営(お役立ち道に立脚した需要創造型実践理念経営)手法」の開発に従事し、2000年常務取締役を経て、2009年代表取締役社長就任。

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