経営・ビジネスの課題解決メディア「経営プロ」

人と組織が活きる経営判断

第14回  経営トップの経営判断の基準とは ~モラル遵守が促進されるか~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

経営トップとしてモラル向上にどう取り組むか?

①問題の原因を自分に求め、モラルを高める方向で判断する
経営トップにとって都合の悪いことは、誰からも指摘されないことが多いもので、「良い報告しか上がらない」のです。さらに、社員にモラルの高さを求めるのであれば、自分の言動をニュートラルに振り返る習慣をつけ、言動に「モラル違反に無神経になっていないか」を虚心坦懐に点検することです。

②幹部登用の条件として、モラルのある人を登用する
能力の高さや実績の重視は当然ですが、仕事、人や組織、真理に対する真摯さを幹部登用の最も重要な判断基準とすることです。

経営幹部は、経営トップと同様、自分をニュートラルに客観視し、部門最適ではなく、全体最適で判断しなければなりません。その時に、真摯に自分を振り返ることができる人は、全体のモラルを下げることは少ないでしょう。逆に、モラル感覚の鈍い経営幹部は、どんなに能力が高く、言葉巧みであっても、その人のモラルレベルに社員も落ち着いてしまうでしょう。

つまり、社員のモラルレベルは、われわれ経営トップや経営幹部の真摯さをそのまま映す鏡なのです。

③集団のモラル基準に気をつける
モラル感覚の麻痺は、インフルエンザのように伝染します。「皆がモラルを守っていないから、守らなくても良い」という考え方ほど、怖いものはありません。気が付けば自分のモラルまで麻痺してくるからです。

④Yラインを活用して、赦されることと赦されないことを明確にする
Yラインとは、マネジメント上、「悪い中にも悪い。だから赦されない」と認識できる基準のことです。これは、Y理論のマネジメントを実践していく中で、信頼を保つためのラインともいえます。このYラインを設定し、マネジメントに活かすことで、モラル基準を上げることができます。

⑤モラルの低い取引先とは取引しない
これは、約束を守らない、自社の都合しか考えない、いい加減なことをす、隙あらば利用しようとする、個人情報の取り扱いが曖昧といった取引先のことです。自社のモラルレベルを引き下げることになります。

経営判断第3項まとめ

モラル(規律)がなければ、モラール(やる気)はおきない/モラルの基本は、お互いの信頼関係にある/組織のモラルが崩れると、結局、市場からの信頼を失う/経営トップが襟を正し、モラルを遵守する姿勢が組織のモラルを高める/どちらがモラルを遵守することになるか、より「もっともだ」がとれるかを判断基準とする

経営トップは自分で責任を持たなければなりません。経営トップの判断基準の一助になれば幸いです。

お気に入りに登録

プロフィール

株式会社ジェック 代表取締役社長 葛西 浩平 氏

株式会社ジェック 代表取締役社長 葛西 浩平 氏

1953年 大阪府生まれ。1985年株式会社ジェックに入社。名古屋営業所長、大阪支社長を経て、1998年取締役就任。「CPM経営(お役立ち道に立脚した需要創造型実践理念経営)手法」の開発に従事し、2000年常務取締役を経て、2009年代表取締役社長就任。

関連記事

会員登録 / ログイン

会員登録すると会員限定機能や各種特典がご利用いただけます。 新規会員登録

会員ログインの方はこちら