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人と組織が活きる経営判断

第13回  経営トップの経営判断の基準とは ~Y理論経営を基準とする~

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Y理論の人間観に立ち戻る

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 不倒不滅(長寿)の企業を実現するための「経営判断の基準」とは何か。

 今回のテーマは「Y理論経営を基準とする」です。 Y理論とは、「人間は生来、働くことが好き」という、働くことに対する人間観のことです。逆に、「人間は生来、仕事が嫌い」という人間観を「X理論」と言います(ダグラス・マグレガーの主張を基にジェックで解釈)。
 このY理論の人間観に立ち、マネジメント、オペレーション、提供価値(サービス・商品)に至るまで一気通貫させることを「Y理論経営」と呼んでいます。これを、経営の原点とし、立ち戻って判断することが重要です。すると、価値創造につながる社員や組織の美点が見えてきます。その美点を経営トップが見つめ続ければ、社員や組織はそれを敏感に察知し、期待に応えようとします。
 そして、Y理論に立ったマネジメントは、一人ひとりの働く意欲を引き出すことにもなります。さらに、社員同士の信頼を増幅することにもなるのです。
 これは、良い組織文化をつくることにもつながります。社会や市場をより良くするような理念を実践し、お役立ちのために、新たな価値(サービス・商品)を創造し続ける不倒不滅(長寿)企業をつくる土台になる考え方となるのです。
 だから、経営判断の基準として、「Y理論経営」を判断基準にすることです。

経営トップの葛藤

 経営トップから「理屈は分かっている。しかし、現実は違うのですよ」という葛藤の言葉もよく聞きます。例えば、

①経営トップから見れば、社員や組織のレベルが低く見える。特に、「考えない社員や組織、依存的な社員や組織」に見えるので、事細かく指示を出すべきか、自主性を重んじるべきかと、葛藤する。
②Y理論と言いながら、マネジメントもオペレーションも、美点凝視ではなく欠点凝視が強く、現実とのギャップに葛藤する。

 このような葛藤を抱えるため、次のような判断に陥ることがあります。

①次期経営幹部の人選は、能力が高ければ、X理論的人選が中心となってもよい。  
②「Y理論は規律に甘くなる」との指摘に、適切な対処ができず、自らの判断を徹底できない。
③経営トップに忍耐力が要求される「自立的な価値創造の重視」よりも、目先の業績を追及する「アメ・ムチ型のマネジメント」を容認してしまう。

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