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経営階層に求められる能力とは?

第5回  日本文化に息づく『観の目』の視点

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 第3回で陰陽五行から経営プロセスサイクルを導出しましたが、経営理念プロセスとは文字起こしした経営ビジョン・理念・使命のプロセスではなく、上述の精神エネルギーと導通するプロセスということができます。理念価値というのも精神エネルギーの一つであり、冲の気の働きとはこの理念価値エネルギーと共鳴し、そのエネルギーで場を包む働きということが言えます。経営階層の「観の目」の究極は、理念価値エネルギーと導通し、そのエネルギーにより具体的な現象を引き寄せていく能力ということが言えます。

日本画と「観の目」の視点

 日本画と洋画の違いは、余白があるかないかが一番の違いです。日本画は画家が描きたい中心のものを描き、他は余白のままです。洋画は余すところなく画家が描ききってしまいます。洋画では、細部にいたるまで画家の描いたものを見せられるわけですが、日本画では中心のもの以外は、真っ白で何も見えないことになります。日本画は洋画の細部を全て捨象しているという意味で、徹底的な抽象化をしていると言えます。この抽象化により、日本画を見る観客は、画家が描く中心のものを契機として、自由に色々なことを想起することが可能となります。まさに、画家の大切にする理念価値と観客が大切にする理念価値の融合がなされていると言えましょう。
 「白隠禅師の不思議な世界」(芳澤勝弘著、ウェッジ選書刊)に白隠禅師の描いた禅画が紹介されています。その中の布袋図には、ドイツの数学者メビウスが発見したと言われている「メビウスの輪」が百年も前に描かれていると解説されています。
日本画と「観の目」の視点

〔「白隠禅師の不思議な世界」P-73より引用〕

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