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経営と人事

第3回  「働き方改革」において、経営と人事はいかに連携できるか

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経営と人事が連携して改革を推進する

 しかし、経営者が先頭に立って働き方改革を推進するカルビーのような企業は、まだまだ少数派だと言えます。どちらかと言えば、政府からの要請に対して経営者は受け身になりがちで、人事部門に対して単に残業を減らせと命じ、管理的に問題が起こらないように対処せよという、場当たり的な思考に陥っていることが少なくありません。かつて長時間労働で鍛えられて仕事ができるようになったという経営者の成功体験が、新しい働き方を取り入れることに対して邪魔をするのかもしれません。

 一方で、人事は働き方改革を生産性向上に結び付け、業績成果につなげる思考を持たなければなりません。例えば、単に残業を減らして仕事量が変わらなければ社員の負荷は増し不満が高まるし、テレワークで仕事管理が疎かになっては本末転倒です。女性管理職登用が男性社員の不満を高めるようでは、これも意味がありません。働き方改革もやり方によっては、業績成果を高めるどころか下げるだけになってしまうでしょう。

 働き方改革は、経営と人事がタッグを組んで推進しないと上手くいかないと思います。もし仮に経営者が働き方改革に対して理解がなく、場当たり的な対処を求めてくるようであれば、人事から経営者に働きかけて、経営の最重要なテーマだと認識を改めてもらう必要があります。逆に働き方改革を生産性向上につなげ業績成果を高める思考が人事部門に乏しければ、経営者が人事に対してそうした役割を明確に要請する必要があります。

 働き方改革の成否は、経営と人事が真剣に対話して、いかにしっかりと連携できるかにかかっていると言って過言ではないでしょう。

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プロフィール

ProFuture株式会社 代表取締役社長/HR総研 所長 寺澤 康介

ProFuture株式会社 代表取締役社長/HR総研 所長 寺澤 康介

1986年慶應義塾大学文学部卒業。同年文化放送ブレーン入社。2001年文化放送キャリアパートナーズを共同設立。常務取締役等を経て、07年採用プロドットコム株式会社(10年にHRプロ株式会社、2015年4月ProFuture株式会社に社名変更)設立、代表取締役社長に就任。約6 万人以上の会員を持つ日本最大級の人事ポータルサイト「HRプロ」、約1万5千人が参加する日本最大級の人事フォーラム「HRサミット」を運営する。 約25年間、大企業から中堅中小企業まで幅広く採用、人事関連のコンサルティングを行う。週刊東洋経済、労政時報、企業と人材、NHK、朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞、アエラ、文春などに執筆、出演、取材記事掲載多数。企業、大学等での講演を年間数十回行っている。

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